俗情本望
人は高鳴りが波打つとき 恋に落ち
互いに無欲なままで身も心も歓喜する
そのときめきは 刺激を求め合い
剥き出しの欲求さえ 充足した幸せへと育まれる
そして 幸せのときめきは さらに安らぎを生み出す
それでもいつの日か 幸せに感じ合うことも薄れ
振り返ることも面倒になり
何もかもが当たり前になってしまう
やがて向き合うことをしなくなった二人は
現実に“ときめく”あの感覚をもう一度と
別々に秘めた非現実を求めてしまう
もしも今、あの頃のように 二人の間に
小さなときめきを 呼び起こすことができたなら
深い愛に気付くことが出来るのだろう
永遠のときめきは 簡単には手に入らない
だからこそ女は 年を重ねても
心どこかで 辿り着きたいと願うのだ
※幸せの継続はもしかしたら“少しの思いやり”かも知れません。
相手が心地よく感じてもらえる喜びを自分から知ることができたら、
ときめく瞬間は現実に幸せに循環してゆくものだと思います。
constitution / 鏡花 illustration / kikue FAM-VERCE 2009.9月号 I’m woman
福井のフリーペーパー「fam」で、掲載している「I’m woman」という記事コーナーのイラスト制作やデザインをさせていただいております。鏡花さんの文章は、毎月艶やかで、女心の深い部分をつく、深い詩で、密かなファンが多数存在するとか…。ぜひ、女性の方に読んでいただきたいです。
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