シングルマザーへの選択
結婚はしなくても、子供は欲しいという女がいる。
雌は惚れた雄との「子」を産みたいと本能で願う。
しかし結婚を自ら望まず(もしくは望めず)、
母性の世界と、愛した人と自分の子供という「証」を残し、
それを自身で未来に育みたいと願うのだ。
きっと様々なリスクを背負うことになる予測と、
それを請け負う覚悟。
自分だけじゃなく、「子」にも継がれてしまう寂しさ。
他人と比較してしまう情けが、身に沁みて葛藤する日々。
そして宿った“貴い命”が、我が身の宙で鼓動する。
それは、不安と孤独の時間を一瞬にして幸せへと導く。
もう、泣いてなんかいられない。
そして女は自分の脆さを克てにできる程の
強い覚悟を決める。
そして、母は気付く。
母が心から幸せならば、
この子は不幸にはならないことを。
産み落としたこの命に、
きっと 大きな幸せの意味があると悟るのだろう。
※あえてシングルマザーを選ぶ女性がいます。 (最近、21歳でその道を選んだ女性と出会いました。) きっと究極の選択をしてのことだと思いますが、 その過程は本人にしか分らない、様々な物事があったのでしょう。 ただ言えるのは、出産して母となり、 我が子と共に一生懸命に生きている姿は とても力強く、絆の深い親子だということです。
onstitution / 鏡花 illustration / kikue FAM-VERCE 2008.7月号 I’m woman
福井のフリーペーパー「fam」で、掲載している「I’m woman」という記事コーナーのイラスト制作やデザインをさせていただいております。鏡花さんの文章は、毎月艶やかで、女心の深い部分をつく、深い詩で、密かなファンが多数存在するとか…。ぜひ、女性の方に読んでいただきたいです。
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